リスクヘッジとデリバティブ

デリバティブ評価が重要なわけ

当社のリスク管理の考え方

サービスメニュー

小冊子お申し込み

無料メルマガ配信中

-マーケットリスクから会社を守る-
リスクニュートラル公式メールマガジン

イメージ

金利上昇、価格高騰に左右されないリスクヘッジを考えるガイドブックメルマガ。
購読お申し込みはこちら

御社名 :
お名前 :
メールアドレス(必須) :

デリバティブ取引で損をしないためには

ご案内

コンサルタントの紹介

マーケットリスク管理コンサルタント 倉井健一

プロフィール写真

為替リスク、マーケットリスクにフォーカスしにフォーカスし、輸出入業者が抱える問題を、評価・分析・レポーティング・コンサルを通して具体的なアドバイスで解決に導きます

プロフィールはこちら

公式ブログ

5分で読めるマイナス金利(私家版)

2016年3月26日

日銀がマイナス金利の導入を発表してから一か月以上が経過しました。発表直後の一週間はマーケットも大変混乱しました。日銀のマイナス金利導入を予想していなかったこと、過去に前例が無かったことでマーケットがマイナス金利政策の影響を良く消化できず市場関係者に混乱が広がったことが原因です。

従来、中央銀行の金利政策は自然利子率がマイナスになることはないという前提のもと、ゼロよりも金利が下がることは無い、すなわちいかなる事情があっても金利がマイナスになることは無いということが暗黙の了解とされてきました。伝統的な経済学の教科書に金利がマイナスになる仮定などを見つけることはできません。現在起きていることは想定外の事態なのです。

数年前にデンマークとスイスの中央銀行が相次いでマイナス金利を導入した理由は主に通貨防衛のためでした。ユーロに対して割高になりがちな自国の通貨を適当な水準で調整するために中央銀行がマイナス金利を導入したのです。金利の高い通貨は相対的に金利の低い通貨よりも買われて為替レートが高くなるという常識から思い切ってマイナスの金利にしてしまえば自国の通貨を割安な水準で保てるはずだというわけです。

当時この金融政策は注目を集めましたが、どちらかというと欧州の特殊な事情のもとで小国が実験的な政策を試しているという見方が強かったように思われます。現在でもデンマークの中央銀行の金利は-0.65%、スイス中銀は-0.75%とマイナス金利幅は徐々に拡大しています。その結果、デンマークではマイナス金利の住宅ローンなども登場し、家を買うためにお金を借りると利子がもらえるというまか不思議な状況になっています。

昨年にはユーロの中央銀行ECBでマイナス金利を導入し、今年に入ってからはついに日銀でも一部マイナス金利を導入するに至りました。グローバル経済のメジャープレイヤーであるヨーロッパと日本がマイナス金利政策に参入したわけです。スイスやデンマークの場合と異なるのはヨーロッパと日本の金融政策は世界経済に影響を与えるということです。そしてその世界経済からの影響をフィードバックとして受ける立場でもあります。つまり自国経済だけを見て金融政策を行うことはできません。好むと好まざるとに関わらずヨーロッパと日本は複雑系としての世界経済の一部であるためマイナス金利政策の影響がどのように世界経済に波及し、そして戻ってくるのか、その評価が大変難しいのです。

金利をマイナスするアイデア自体は比較的単純な発想からきています。金利を1%から0.5%に引き下げることで景気にプラスの影響があるのであれば、0%から-0.5%に引き下げることも試してみる価値があるのではないだろうかというわけです。理屈の上ではそうでも、それを実際に政策として導入するには高い壁があります。それを今回、黒田日銀はやすやすと乗り越えて見せてくれました。その実行力と決断力には敬服せざるを得ない部分もあります。

では実際に金利がプラスの世界とマイナスの世界との間には鏡の向こう側のような対称性が存在するのでしょうか。そうとばかりは言えません。そこにはバカの壁ならぬゼロの壁が存在します。まず現金にマイナス金利は付きません。銀行に預けていて手数料を取られるぐらいなら現金を自宅で保管しようとする人が増えるかもしれません。大きな金庫が売れたり、泥棒が増えたりする可能性があります。また、マイナスの配当がある金融商品を販売することはできません。不特定多数の投資家に配当を与えるのと回収するのでは仕組みや労力がまったく異なるからです。

実は昨日、野口悠紀雄先生の講演「マイナス金利が経済に与える影響について」を聞いてきました。そこでは投資が正当化できる条件として、

名目金利 < 実質利回り+期待物価上昇率

名目金利がマイナスであれば、期待物価上昇率がゼロまたはプラスのとき、実質利回りがマイナスの投資も正当化されるということです。つまり日銀が名目金利をマイナスに誘導すると実質利回りがマイナスの投資を誘発し、経済が縮小均衡に陥る蓋然性が高まると云うのです。

日銀がサイトで訴えるとおりにマイナス金利がデフレ脱却の手段となるかどうかは今後の金融市場とマクロ経済の動向を慎重に見ていく必要があります。

DSC_0264

クライアント企業の要望に良く耳を傾けて、適切なアドバイスをいたします

お問い合わせ・無料相談のご予約は、お電話または、メールにてお気軽にどうぞ

電話・メールの前に必ずこちらをクリックしてください

このページの上部へ